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小宮山 大輔; 天谷 政樹
JAEA-Research 2016-013, 20 Pages, 2016/08
PWRの冷却材喪失事故(LOCA)において、流路の閉塞等により燃料棒の冷却が十分に行われない場合、燃料被覆管表面に冷却材中のホウ酸が析出する可能性が考えられる。通常運転温度域では、実機での実績からホウ酸水はZircaloy-4の酸化挙動に影響を及ぼさないと考えられるが、LOCAを想定した高温域におけるホウ酸とZircaloy-4との反応に係る知見は十分に得られていない。本研究では、固体ホウ酸を載せたZircaloy-4の板材を900Cまでの温度及び複数の雰囲気で酸化させることにより、固体ホウ酸の高温時挙動、ホウ酸とZircaloy-4との反応の有無、及びホウ酸がZircaloy-4の酸化挙動に及ぼす影響を調べた。実験結果から、高温酸化雰囲気においてZircaloy-4表面に固体ホウ酸の脱水により生成する無水ホウ酸が存在すると、この無水ホウ酸がZircaloy-4と雰囲気との接触を断つことでZircaloy-4の酸化を抑制することが示唆された。また、酸化膜付きZircaloy-4の表面に固体ホウ酸が付着し高温まで加熱された場合は、形成している酸化膜の空隙に無水ホウ酸が浸透することでその後の酸化を抑制することがうかがえた。
田川 雅人*; 十河 千恵*; 横田 久美子*; 鉢上 隼介; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
Japanese Journal of Applied Physics, 44(12), p.8300 - 8304, 2005/12
被引用回数:5 パーセンタイル:21.82(Physics, Applied)神戸大学が持つ酸素原子ビーム装置を用いてSi(001)基板上に室温で作製したシリコン酸化膜をSPring-8の原研軟X線ビームラインで光電子分光解析した。酸素原子ビームで作製したシリコン酸化膜では通常の熱酸化膜に比べてサブオキサイドが少ないことが明らかになった。
廣田 耕一; 小嶋 拓治
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 78(9), p.1685 - 1690, 2005/09
被引用回数:7 パーセンタイル:31.75(Chemistry, Multidisciplinary)ごみ燃焼排ガス中ダイオキシンとフランの電子ビーム分解挙動について各異性体別に調べた。その結果、ダイオキシンではすべての異性体について高い分解率が得られ、それは照射によって生成するOHラジカルによる酸化反応であることがわかった。これに対して、フランは熱電子付着による脱塩素反応により、1, 2, 8, 9-, 2, 3, 7, 8-, 3, 4, 6, 7-TeCDFsなど化学構造に対称性のある異性体が生成していることがわかった。
盛谷 浩右; 岡田 美智雄*; 佐藤 誠一*; 後藤 征士郎*; 笠井 俊夫*; 吉越 章隆; 寺岡 有殿
Journal of Vacuum Science and Technology A, 22(4), p.1625 - 1630, 2004/08
被引用回数:25 パーセンタイル:66.06(Materials Science, Coatings & Films)超熱酸素分子線によるCu{111}表面の酸化過程を放射光を光源とするX線光電子分光により調べた。酸化の効率は被服率0.5ML以下では0.6eV酸素分子線のほうが2.3eV酸素分子線よりも高い。反対に、被服率0.5ML以上では酸化はゆっくり進み2.3eV酸素分子線の方が酸化の効率が高くなる。われわれはこの遅い酸化の反応過程について運動エネルギーの直接的な移行により酸化が進行するモデルを提案した。この結果は酸素分子線のエネルギーを変えることでCu表面における酸化過程を制御できることを示している。
永瀬 文久; 更田 豊志
Journal of Nuclear Science and Technology, 41(7), p.723 - 730, 2004/07
被引用回数:45 パーセンタイル:92.59(Nuclear Science & Technology)冷却材喪失事故(LOCA)条件を模擬した実験を行い、酸化したジルカロイ-4被覆管の耐熱衝撃性に及ぼす水素吸収の影響を評価した。試験には人工的に水素を添加した被覆管(400600ppm)と水素を添加しない被覆管を用いた。急冷時の被覆管破断は主として酸化量に依存することから、破断しきい値を「等価被覆酸化量(ECR)」に関して評価した。被覆管を軸方向に拘束しない条件では、破断しきい値は56%ECRであり、水素添加の影響は見られなかった。急冷時に被覆管を拘束することにより破断しきい値は低下し、水素を添加した被覆管でより顕著であった。完全拘束条件下での破断しきい値は、水素を添加しない被覆管で20%ECR、添加した被覆管で10%ECRであった。本試験の結果は、LOCA条件下で高燃焼度燃料棒の破断しきい値が低下する可能性を示している。
永瀬 文久; 更田 豊志
NUREG/CP-0185, p.321 - 331, 2004/00
原研は、高燃焼度燃料の冷却材喪失事故時挙動に関する知見を得ることを目的に、試験計画を進めている。本試験計画では、総合的な急冷試験及び、被覆管の酸化速度や機械特性に関する基礎試験を行う。照射した被覆管に対する試験に先立ち、原子炉運転中に生じる腐食や水素吸収が及ぼす影響を分離的に調べるため、未照射被覆管を用いた試験を実施した。水素吸収は被覆管の脆化に関し重要であることから、その影響を特に詳しく調べた。また、照射した被覆管に対する試験にも着手し、初期のデータを取得した。本報告は、これらの成果をとりまとめたものである。
曽我部 敏明; 石原 正博; 馬場 信一; 橘 幸男; 山地 雅俊*; 伊与久 達夫; 星屋 泰二*
Materials Science Research International, 9(3), p.235 - 241, 2003/09
2D-C/C複合材料は、次期の高温ガス炉(HTGRs)の炉心材料として有力な候補材の一つである。2D-C/C複合材料の空気酸化が、熱拡散率に及ぼす影響について検討した。熱拡散率は、室温から1673Kまで測定した。本2D-C/C複合材料は、PAN系の炭素繊維の二次元クロスと黒鉛マトリックスからなる。熱拡散率測定用の試験片は、この材料を823Kの大気中で1から11パーセントの間で重量減少させて製作した。酸化消耗は、マトリックス部分とりわけ炭素繊維束に近い部分から優先的に起こった。11パーセントまでの酸化消耗による室温での熱拡散率の減少率は、クロスの積層方向に平行方向では1020パーセント、垂直方向では59パーセントであった。クロスの積層方向に平行方向では、酸化消耗が進むにしたがって熱拡散率が減少する傾向を示したが、垂直方向では酸化の初期に熱拡散率が低下しその後あまり変化しない傾向を示した。この違いについては、複合材料の構造と酸化挙動から検討した。熱伝導率も得られた熱拡散率の値から求めた。
吉越 章隆; 盛谷 浩右; 寺岡 有殿
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 42(7B), p.4676 - 4679, 2003/07
被引用回数:1 パーセンタイル:5.65(Physics, Applied)Si(001)表面のOガスによる熱酸化は、表面科学の基礎的理解として興味深い反応系であり、SiO/Si(001)界面形成という応用上も重要である。これまでの実時間光電子分光実験は、ある一つ固定したエネルギーの光電子ピークに注目して、その強度の時間変化が調べられてきた。そこでわれわれは、110PaのOガスにおけるSi(001)表面の熱酸化初期状態の時間変化を、O-1s光電子スペクトルをリアルタイムで測定することにより調べた。実験は、SPring-8の軟X線ビームラインBL23SUに設置した表面反応分析装置(SUREAC2000)により行った。基板温度855K及び955KにおけるO-1s光電子スペクトルの面積強度の時間変化を、速度論で解析したところ、855Kにおいては単純なLangmuirタイプ及び955Kにおいてはautocatalytic反応モデルで説明できることが分かった。
吉越 章隆; 盛谷 浩右; 寺岡 有殿
Applied Surface Science, 216(1-4), p.388 - 394, 2003/06
被引用回数:9 パーセンタイル:45.98(Chemistry, Physical)OガスによるSi(0 0 1)表面の熱酸化は、MOSFETトランジスターのゲート酸化膜形成に主要な反応系の一つであり、近年のULSIの微細化により、ますます原子・分子レベルでの反応制御が求められている。反応初期過程の理解は、必要不可欠である。今回、われわれは、SPring-8の原研専用軟X線ビームライン(BL23SU)に設置した表面反応分析装置において、熱酸化過程のリアルタイム放射光Si2p光電子分光観察を行い反応初期における酸素分子の解離吸着過程(シリコンと酸素の化学結合状態)を調べた。放射光光電子分光法を用いたこれまでの研究は、固定されたエネルギーの光電子のみを観察しているため、ケミカルシフトを利用した化学結合状態に関する情報は十分とは言えなかった。今回、高分解能かつ高輝度という表面反応分析装置の特徴を最大に利用して上記の情報を得ることができた。表面反応の基礎的理解は、ナノテクノロジーの進展に貢献すると期待できる。
吉越 章隆; 盛谷 浩右; 寺岡 有殿
Japanese Journal of Applied Physics, Part 1, 42(6B), p.3976 - 3982, 2003/06
被引用回数:6 パーセンタイル:28.18(Physics, Applied)Si(001)表面の熱酸化過程は、MOSFETのゲート絶縁膜形成において重要な反応系であり、ULSIの微細化により、酸化膜厚を数nmまで制御することが、ますます重要になっている。Oガス圧を110Pa,表面温度を870Kから1120Kと変えたときの酸化反応を放射光Si2p及びO1s光電子分光法を用いて調べた。酸素吸着量の時間発展とその際のSi酸化状態の関係が明らかとなった。酸素吸着量の時間変化は、表面温度によりLangmuirタイプと自己触媒反応モデルという反応速度論に基づいた吸着特性で説明ができることがわかった。一方、Si2p光電子スペクトルから、この2つの酸化モデルにおけるSiの酸化状態の時間発展において、反応初期にSiの構造が観測されないことが明らかとなった。固定したエネルギーで光電子強度を測定したこれまでの研究では明らかにできなかった情報を、今回、リアルタイム光電子分光測定により初めて明らかにすることができた。
廣田 耕一; 新井 英彦; 橋本 昭司
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 73(12), p.2719 - 2724, 2000/12
被引用回数:7 パーセンタイル:38.37(Chemistry, Multidisciplinary)空気及び窒素雰囲気中で、電子線による四塩化炭素の分解率を水分有り無しの場合について調べた。その結果、四塩化炭素10ppmで水分無しの場合、両雰囲気ともに分解率はおよそ90%であった。ところが水分有りの場合、窒素雰囲気では分解率にあまり変化が見られなかったのに対し、空気雰囲気ではその値は70%となった。これには酸素が関与していることがわかった。すなわち、窒素雰囲気ではおもにeにより四塩化炭素が酸化分解を起こすが、空気雰囲気ではeは酸素分子とも反応し、Oとなる。しかし、このOも四塩化炭素を酸化分解するため、見かけ上水なしの場合では、両雰囲気ともに分解率に大きな差は見られなかった。これに対し、水有りの場合Oは水分子と反応しクラスターイオン(O(HO))を形成し、Oによる四塩化炭素の酸化分解を阻害するため、空気雰囲気で水分有りの場合、四塩化炭素の分解率が低下したことがわかった。
藤井 貴美夫; 山田 禮司
Journal of Nuclear Materials, 258-263, p.1953 - 1959, 1998/00
被引用回数:8 パーセンタイル:57.28(Materials Science, Multidisciplinary)炭素/炭素繊維複合材料は、核的性質、高温特性に優れ、核融合炉の第一壁を始めとして多くの分野で有力な候補材料として注目されている。一方高温の酸化性雰囲気あるいは、プラズマ状水素雰囲気中において反応性が高い欠点を有している。C-C材の耐反応性を向上させるため炭化ケイ素(SiC)を材料表面にCVD被覆することが考えられる。しかし基材との熱膨張係数の違いによって被覆が剥離することが懸念される。そこで熱応力を緩和するため、C-C材の表面から内部に向かってSiCの濃度(傾斜)勾配を持つ1D、フェルト系C-C材を基材としたSiC傾斜組成材料を創製し耐熱衝撃性を評価した。結果は次の通りである。(1)熱膨張係数の異方性の強いC-C材では、SiCの熱膨張係数より極端に小さい値を有する繊維、フェルト方向に対し、直角方向に被覆層にクラックを生ずる。(2)クラッキングの主原因は繊維部分がSiCを形成しにくいためと考えられる。
木下 弘毅*; 平田 勝; 矢幡 胤昭
Journal of Nuclear Science and Technology, 28(3), p.228 - 238, 1991/03
示差熱天秤を用いてイオン交換樹脂の熱分解挙動を調べた。樹脂の熱分解は三段階に分かれて進行する。即ち、第1段階は含有水分の蒸発、第2段階は交換基の分解、第3段階は樹脂基体の熱焼による。次に、酸化銅触媒をフリーボードに設置した流動層を用いて樹脂の燃焼条件を調べた。樹脂は約750Cに加熱した流動層内で燃焼し、排ガス中の未燃焼物は約650Cに加熱した酸化銅触媒との接触反応で燃焼させた。この実験から酸化銅触媒はイオン交換樹脂の焼却に適していることを確かめた。イオン交換樹脂を焼却する際に発生するSOxをCa(OH)添加で固定を試みた。この方法はSOx固定に有効であるが、過剰のCa(OH)の一部は触媒に吸着し、更にパイプラインに堆積し、ガスの流れに影響を及ぼした。従ってイオン交換樹脂から発生するSOxの固定については改良法が必要である。
瀬口 忠男; 森田 洋右; 吉田 健三
EIM-84-131, p.27 - 36, 1984/00
原子炉格納容器内で使用される電線・ケーブルの耐環境性試験法に関して、原子炉通常運転時の劣化に相当する促進試験法を検討した。放射線劣化および熱劣化の加速の妥当性、放射線と熱の相乗効果について、最近数年間で得られた知見に基いて解析し、妥当と思われる試験法を組み立てた。その具体的方法について解説し、原子炉通常運転時の環境基準(線量率100rad/h、温度60C,40年間)に相当する劣化方法を述べた。
上塚 寛; 古田 照夫; 川崎 了
JAERI-M 83-070, 49 Pages, 1983/05
軽水炉の冷却材喪失事故再冠水時の熱衝撃に対するジルカロイ被覆管の耐破壊特性を調べるために、再冠水時の燃料挙動を検討すると共に、模擬燃料棒を用いて燃料棒破裂一酸化-急冷実験を行なった。非拘束条件下の急冷による被覆管の破壊・非破壊限界酸化条件は、等温酸化温度1050~1330Cに対して、等価被覆酸化量(ECR)換算で35~38%であった。このECR値はChung等が決定した値とほぼ一致している。一方、拘束条件下の急冷による限界条件は、酸化温度930~1310Cに対して、19~24%ECRであった。この値は安全評価指針における基準値(15%ECR)より十分大きい。また、拘束条件下の急冷による被覆管の破壊に関しては、酸素だけではなく、被覆中に吸収された水素も支配的な役割を果たすことがわかった。被覆に吸収された水素は-ZrHxとして析出していた。
上塚 寛; 古田 照夫; 川崎 了
Journal of Nuclear Science and Technology, 20(11), p.941 - 950, 1983/00
被引用回数:35 パーセンタイル:93.84(Nuclear Science & Technology)軽水炉の冷却材喪失条件下でのジルカロイ-4被覆の耐破断特性を調べるために、アルミナペレット内蔵・He加圧の模擬燃料棒を用いて燃料棒破裂-酸化-急冷実験を行なった。燃料棒を水蒸気中で破裂させ、920~1330Cの各温度で3~180分の等温酸化を行なった後、拘束条件または非拘束条件の下で装置下部からの注水によって急冷した。非拘束条件下の急冷による被覆の破損限界酸化条件は、等温酸化温度1050~1330Cに対して、等価被覆酸化量(ECR)換算で35~38%であった。970~1050Cに対する限界条件はより高温でのECR値よりやや低かった。一方、拘束条件下の急冷による限界条件は、酸化温度930~1310Cに対して、19~24%ECRであった。この値は安全評価指針における基準値(15%ECR)より十分大きい。又、拘束条件下の急冷による燃料棒の破断挙動に関しては、酸素だけではなく、ジルカロイ-4被覆中に吸収された水素も支配的な役割を果すことがわかった。
瀬口 忠男; 荒川 和夫
EIM-81-91, p.11 - 20, 1981/00
原子炉用電線ケーブルの劣化を評価する試験方法を開発するために、絶縁用高分子材料の放射線酸化劣化を種々の条件で行ない比較検討した。酸素加圧下で510rad/h,110rad/hの条件で照射した場合と空気中で510rad/hで照射した場合の劣化は実用配合の材料に対して等価であった。熱と放射線の複合劣化については線量率が510rad/hで、90Cおよび120Cの同時劣化を行ない、酸素加圧下照射後熱劣化した逐次劣化と比較した。熱劣化は放射線酸化の影響を著しく受けることを明らかにし、照射線量の効果を定量化した。この結果をもとに熱と放射線の相乗効果を示す式を導き、同時法劣化における材料の寿命を推定する関係式を導いた。これらの式から求められた劣化と実験で得られた値が一致することが示された。
堀田 寛*; 鈴木 伸武*
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 37(2), p.244 - 248, 1964/00
被引用回数:11抄録なし
堀田 寛*; 鈴木 伸武*
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 36(6), p.717 - 721, 1963/00
被引用回数:16抄録なし
堀田 寛*; 鈴木 伸武*; 島田 一夫*; Terakawa, Akira*
Bulletin of the Chemical Society of Japan, 36(6), p.721 - 727, 1963/00
被引用回数:20抄録なし